
主治医に「悔しい」と言わせた患者さん。
その80代の女性は、昨年の今頃、
膵臓がん末期と診断された。
がんは結腸へ浸潤し、腸閉塞を伴って発見された。
その時点で、予後は厳しいと考えられていた。
主治医は抗がん剤治療を勧めたが、
患者さんはその道を選ばなかった。
自宅に戻り、
家族に見守られながら、
ケイシー療法を取り入れ、
静かな日々を過ごしていった。
やがて、変化が現れた。
腫瘍マーカーCA19-9は、
1911から1022へと下がり始めた。
さらに、首のシミは薄くなり、
黒髪が生えてきたという。
一つひとつは小さな変化かもしれない。
しかし、それは確かに体の中で何かが起きていることを示していた。
診断から一年。
患者さんは今も日々を平穏に過ごされている。
主治医にとって、それは
これまでの経験では説明しきれない現実だった。
目の前の患者さんを前にして、
思わずこぼれた「悔しい」という言葉。
それは単なる驚きではなく、
医学という枠組みを越えて、
何かが起きていることへの戸惑いだったのかもしれない。
私たちの体には、
まだ十分に知られていない力があるのではないだろうか。


