
がんは、発症までに長い時間がかかる。
そのように言われている。
しかし、その経過は、
これまであまり実感をもって理解されてこなかった。
昨夜、山中先生とタモリの番組で紹介されていた内容は、
その一端をわかりやすく説明してくれた。
私たちの体の中では、
がんにつながる可能性のある細胞は、
胎内や生まれて間もない時期から存在しているという。
そして年齢とともに、
その数や種類は少しずつ増えていく。
ただし、それらがすぐに病として現れるわけではない。
多くは、
活動しないまま保たれている状態、
いわば「休眠」のような形にある。
では、
何がその静かな状態を変化させるのだろうか。
重要なのは、体のもつ力、
とくに免疫の働きが関わっていると考えられる。
そしてその働きは、
日々の生活と無関係ではない。
食事、睡眠、運動。
それらが整っているとき、
体は本来のバランスを保ちやすい。
一方で、
心の状態もまた、
見えにくいかたちで影響しているのかもしれない。
強いストレスを経験したあと数年以内に、
がんの発症に気づくという話を耳にすることがある。
それが直接の原因かどうかは簡単には言えない。
ただ、
心と体がつながっているとすれば、
その関係に目を向けることには意味がある。
たとえバランスが崩れたとしても、
整う方向に働く力もまた、私たちの中にある。
昨夜の番組では、
手術前後における運動療法の有効性が紹介されていた。
体を動かすことが、
回復の流れを支える。
その事実は、
私たちの持つ力を静かに示している。
これからは、
体だけでなく、心のあり方が注目されるだろう。
サイモントン先生が示した視点も、
あらためて見直される時代が来るのではないだろうか。


