絶望を知るにはどうしたらいいのか?
この話は大阪在住の現役医師の話しです。
この医師は、中学3年ぐらいから薬物に手を出し、
16歳のときに少年鑑別所、18歳のときに少年院に入りました。
そこで、彼は、少年院に入ったとき自分は底辺に来たなと思いました。
初めは反抗的な態度を取っていましたが、せっかく底辺に来たなら、
吸収できるものは全部吸収しようとマインドが変わりました。
例えば、一番嫌いだった宗教家の講話。
代わり映えしない普通の宗教の話でしたが、
心の中を空っぽにした状態で聞いてみました。
すると渇いた心を潤すように入ってきました。
今まで自分で壁を作っていたんだなと反省しました。
それからはどんな人の話も心をクリアにして聞くことにしました。
ある教官が退官するときに行った講話に衝撃を受けました。
「君たちは希望に満ちあふれている。
自由を奪われて最低なところにいるけど、
出たら仕事を頑張るとか、一生懸命、勉強を頑張るとか、
いろんな資格を取るとか、すごく希望に満ちあふれている。
だけど君たちは正直、絶望を知らない。だから君たちは失敗する」。
他の教官たちが「頑張れ、頑張れ」と言っているときに
「絶望を知れ」というのは全く真逆の話だったので、
絶望って何やろ、絶望を知るにはどうしたらいいのか、
と考えました。
少年院では、単独室で1週間、
自分のことを思い出していく内省という授業があります。
いろいろ思い出しましたが、絶望を知るため全部捨てていきました。
最後に残ったのが夢でした。
幼稚園のときに父親に肩車をしてもらって
「お父さんみたいな医者になる」と言ったことを覚えていました。
一番底辺のここで捨てられないのなら一生持っておこうと決めました。
19歳で少年院を出て、
親に医者になりたいから勉強をさせてほしいと土下座して頼みました。
大学入学資格検定に合格したあと、予備校に通いました。
勉強を好きになるというより、
面白いと思った先生のファンになることで、成績が伸びました。
3度目の受験で医学部に合格しました。そして、医師国家試験
に合格したのは29歳のときでした。
この記事はm3.comからの引用です。
絶望を知れとは、絶望感や苦しみを抱えている人々に対して、
その感情を受け止め、自分自身の中にある潜在能力を発揮し、
自分自身で問題を解決できる、その方策を見つけ出すのを
促す。
この話しを読んだ時、ヒプノセラピストの吉本武史
さんについて大嶋さんが書いている文章を思い出した。
吉本さんの好きな映画は、「U・ボート」と「戦艦ポチョムキン」
だったそうだ。
この映画は「助からない」ことはわかっている。
だからこのような絶望的な映画は見たくない、
これが普通だ。
アウシュビッツ収容所で、フランクルが殺されて行く人たち、
そして、フランクル自身も、いつ殺されるかわからない状況の
中で「いきること」を実感していた。
そして、この吉本さんの話を、お弟子さんである
大嶋信頼さんは、それに触れた時「今生きている喜び」
という感覚を感じてしまった、と書いている。
「絶望があるから”今”の希望がある」
ということかもしれない。
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