一昨日、母の命日の墓参りのために、
実家のあるあきる野市戸倉の「光厳時」に行きました。
季節外れということもあり、
お寺にいる間、誰とも会うことはありませんでした。
妹も同じ日の午前中にお墓参りをしていたそうですが、
時間がずれていたため、顔を合わせることはありませんでした。
静かな境内を歩きながら、ふと掲示板に目をやると、
住職さんの娘さんが書かれた力強い書が掲げられていました。
「忘れましょう
明日は
きっと
ちがう風」
この言葉にしばらく見とれていました。
悩みには2つの種類がある
誰もが抱える「悩み」。この掲示板の言葉が教えてくれるのは、
悩みもまた、いずれ変わるということです。
悩みには、大きく分けて2つの種類があります。
1つ目は、時間が解決してくれる悩みです。
例えば、仕事や勉強など、期限があるもの。
期限までプレッシャーを感じることはあっても、
その期限を過ぎれば悩みは自然と消えていきます。
2つ目は、自分で向き合わなければならない悩みです。
これは、時間の経過だけでは解決しないものです。
他人に話を聞いてもらうことはできますが、
最終的に納得し、解決に向かうのは、自分自身の心次第です。
悩みの思考パターンはどう作られるのか
人間の思考パターンは、一度定着すると、
それを支える神経のニューロンのネットワークが強化されていきます。
潜在意識に記憶され、繰り返し再生されます。
役に立つ思考パターンもありますが、
不要なパターンがあるのも事実です。
その結果、解決済みの悩みや、
手放しても良い悩みが繰り返し浮かび上がってきてしまうこともあります。
掲示板の書は、そんな思考のループに陥りがちな私たちに、
次のように語りかけてくれます。
「宵越しの金は持たない」の精神
江戸っ子の言葉に「宵越しの金は持たない」
というものがあります。
その日の稼ぎはその日のうちに使う、
という気前の良さを表す言葉です。
ただ、この精神は物質的なことだけではありません。
むしろ気持ちの面での潔さ、
時間の流れとともにすべては変わりゆくという受容の精神にこそ、
本質があるのではないでしょうか。
良いことも、そうでないことも、すべては移り変わります。
そして、今この瞬間をどう生きるかが大切なのだと、
この書は教えてくれるのです。
今日を生きる
「忘れましょう、明日はきっとちがう風」。
この言葉は、私たちにそっと肩の力を抜くことを勧めているように思えます。
悩みを手放し、過去に縛られることなく、
今日という一日を精一杯生きてみましょう。
光厳時での静かなひとときが、
そんな気づきを与えてくれました。
イベントのお知らせ
1月24日(金)20時~
「催眠療法 はじめての一歩」
精神世界や意識、潜在意識に興味のある方にぴったりの内容です。
新しい自分を発見する第一歩を、一緒に踏み出しましょう。
お会いできるのを楽しみにしています!