2025.5.16

心の深い所で私たちはつながっている。

人生には、ときどき不思議な“出会い”があります。

予定していたわけでも、計画していたわけでもないのに、

どこかで必然のように人と人との出会いがありますよね。

そして静かに、でも確実に、人生が変わっていく。

私は思うのです。

そうした“出会い”の殆どは、私たちの「意識」ではなく、

もっと深い、見えない“底”で起きているのではないかと。

私たちの心には、

ふだん意識されていない広大な世界があります。

そこは潜在意識とも、無意識とも呼ばれています。

村上春樹さんの小説にたびたび登場する

「井戸」や「暗い地下室」のような所です。

静かで、孤独で、でも何か大切なものが漂っている場所です。

そこには、抑え込まれた感情や、忘れられた記憶、

言葉にならなかった願い、癒されていない痛みがあり、

それらは私たちの行動や判断に、見えないかたちで影響を与えています。

表面的な会話や肩書では届かないところで、

同じ痛みを知っている者同士が、

あるいは似たような記憶を抱えている者同士が、

言葉にしなくてもわかり合える。

そんな静かな共鳴が、底の世界にはあるのです。

催眠療法という手法もまた、

この“見えない底”へと降りていくための、ひとつの扉です。

そこでは、忘れていた感情と再会し、

気づかぬうちに心を縛っていた信念に光を当て、

そして時には、誰か大切な存在との“再会”が起こることさえあるのです。

人は意識で生きているように見えて、

本当は、無意識の“底”で出会い、

つながり、変化していく存在です。

偶然のように見える出会いも、

どこか深いところで“呼び合っているのです。

そして、そうした出会いこそが、

私たちの日々の人生を形作っていくのですね。

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