2025.6.18

足あと

ある人が、ある夜、夢を見た。

海辺を、主とともに歩いている夢だった。

大空に、自分の人生のいろいろな場面がつぎつぎにあらわれた。

その一つ一つの場面には、2組の足あとが砂浜にくっきりときざまれていた。

その一つは自分自身のもの……もう一つは、主のものだった。

最後の場面があらわれたとき、彼はそれまでの人生のいっさいをとおして、

砂に残っている足あとをかえりみた。

そして、気がついたのは、

人生のいろいろな場所に、足あとが一組しかないことだった。

そして、さらに気づいたのは、

それが、彼の思い出のなかで、一番悲しいときだったことだった。

これを見て、彼の心は大いに悲しみ、主にたずねた。

「主よ、

 私があなたについて行く、と決めたとき、

 あなたは、私と一緒に、

 ずっと終わりまで歩いてあげよう、とおっしゃってくださいました。

 それなのに、私がここまで生きてきたあいだ、

 一番苦しくさびしかったとき、

 足あとが一人分しかないではありませんか。

 私があなたを必要としていたとき、

 あなたはいったいどうして私を一人ぼっちになさったのですか。

 私にはあなたがわかりません」と。

主は答えられた。

「私のたいせつなたいせつな愛する子よ、

 私は、あなたを愛しています。

 決してあなたを一人ぼっちにはしません。

 あなたが試練にあい、苦しんでいるとき、

 あなたが一人分の足あとしか見えないという、そんなとき、

 私は、あなたを背負って歩いていたのです。」

私たちの生命は神により支えられて
いるのです。

いつも神も恩寵のおかげて、
日々の生活をしています。

往々にして、その事を忘れてしまいます。

苦しい時の神頼みではなく、
いつも神は私たちを支えているのです。



次回の「​催眠療法基礎セミナー​」は
7月5~6日(土・日)10~19時です。
催眠を学ぶ絶好の機会です。