ケイシーのガン治療とフラーレン体験
エドガー・ケイシー療法にもとづく がん治療法の理論と実践
エドガー・ケイシーとは何者か
エドガー・ケイシー(Edgar Cayce: 1877.3.18~1945.1.3)は 20 世紀前半に活躍した米国の透視能力者で、24歳から催眠状態で驚異的な透視能力を発揮した。前半生はもっぱら病気の治療にその透視能力を発揮しましたが、46歳以降は、適切な質問さえ与えられれば、実質上、いかなる分野の質問にも答えられることがわかり、医学、心理学、宗教学、芸術、政治経済、考古学、化学、工学、物理学などを含むさまざまな分野に卓越した業績を残した。その数は14,306 件(フィジカルリーディン グは9605件)に達する。ケイシーの最大の業績は、人間の本性は永遠不滅の高貴な霊的存在であることを理屈ではなく現象として実証したことにある。
フィジカルリーディングの福音
ケイシーのリーディングは、現代医学がまだ到達していないレベルの医学知識をもたらしている。現代医学がまだ治療法を見いだしていないさまざまな疾病に関しても、その原因と治療法を残しており、それらは適切に実施すれば、卓越した治療効果を発 揮する。また、日々の健康維持、美容に関しても多くの情報を残しており、それを実 践することの恩恵は計り知れない。
ケイシー療法の原理
ケイシー療法の原理は、その頭文字をとって CARE の法則と呼ばれる。
- C(Circulation) : 体液(血液・リンパ)の循環、神経インパルスの流れ
- A(Assimilation) : 消化吸収
- R(Rest/Relaxation) : 休息、睡眠
- E(Elimination) : 排泄(4つの排泄経路)
毒素排泄健康法
CARE のうち、われわれの健康状態にもっとも大きな影響をもつのが毒素の排泄で ある。健康上の問題でケイシーのもとを訪れた相談者の多くが排泄不良を指摘されて いることからも、毒素排泄が健康にどれほど重要であるかがわかる。最近、デトックス (De-Tox)、あるいは「毒出し」などという言葉で毒素排泄の重要性が認識されるよう になったが、ケイシーは実に100年以上前から、これを提唱していたのである。ケイシーは、日頃の食生活によって毒素排泄を促すことを勧めていますが、毒素排泄に問題がある場合は次の方法によって体内毒素を排除することを勧めている。
- ひまし油温熱パック
- コロニクス(洗腸)
- リンゴダイエット(ブドウダイエット、オレンジダイエット)
体液の循環
体の細胞に必要な酸素や栄養を送り、また不要になった二酸化炭素や老廃物を運び出すためには体液の円滑な循環が必要である。また神経のインパルスの流れに渋滞が生じると、障害が蓄積されるようになる。体液ならびに神経のインパルスの流れを促す ためにケイシー療法では次のものが勧められる。
- オイルマッサージ
- オステオパシー/カイロプラクティック
- ハイドロセラピー(水治療法:首だしサウナ、足湯、腰湯)
食事療法
食事のときに心がけるべきことは、食べたものが未消化物となって体内毒素にならないようにすること。老廃物はすみやかに体外に出すこと。特に健康回復の途上にあ る人は、消化の負担にならないで効率よく必要な栄養分を摂取できるようにすること である。ケイシーの食事に関する原理をまとめると次のようになる。
- 豚肉を避ける。
- 揚げ物を避ける。
- 新鮮な野菜を豊富に(昼は地上の生野菜、夜は地下の温野菜)。
- 皮膚の弱い人はアクの強い野菜を避ける(特にナス科:ナス、トマト、じゃがいも)。
- 野菜を食べるときはゼラチンと一緒に。
- 精白した米、パンは避ける(複数の穀類を同時に食べない)
- 柑橘系の果物を豊富に(穀物と一緒に食べない)
- 1日1.5リットル(グラスに6,7杯)の水を飲む
- 砂糖を多く含む菓子類を食べない
- 怒っているとき、悲しんでいるときは食べない
人間の霊的本性を教えるライフリーディング
ケイシーのライフリーディングは具体的にわれわれに次のことを教えてくれます。
- 人間の本性は、永遠不滅の高貴なる霊的存在であること
- 人は、自らの魂の錬磨のために肉体に何度も生まれ変わり、霊性を高めていく
- 肉体に存在していない間、われわれは自らの霊性にふさわしい太陽系内の惑星に滞在する
- 霊的成長がある境涯に達したならば、肉体の輪廻を脱し、さらに高い意識世界に向かう
- われわれは無目的に存在せしめられたのではなく、きわめて高い摂理の内に存在を得、カルマと恩寵という法則に従って、自らの霊性を高めていく
がん治療法の理論と実践
リーディングの示唆するがんの発現メカニズム
現代医学におけるがん治療の現状を概観したところで、次に、リーディングががんと いう疾病に対してどのような見解を示しているかを検討することにします。エドガー・ケイシーの説明するがんの発現メカニズムにおいて中心となる概念は、血液の質が劣化し、そのために人体の重要な治癒能力である「老廃物や壊れた細胞の隔離除去 (segregation)」と「血液の凝固 (coagulation)」が正しく機能しなくなり、障害を受けた細胞組織の修復プロセスに異常が生じ、そこにがんが発現する、というこ とです。がんを説明するリーディングでは、この隔離除去 (segregation) という言葉と、 凝固 (coagulation) という言葉が頻繁に登場します。また、がんの治療という視点に立つと、血液の酸素供給能力と体内毒素の排泄がき わめて重要になります。
正常な治癒プロセス | 典型的ながん発現プロセス |
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ケイシー療法によるがん治療の基本
ケイシーががん治療のために与えたアドバイスを調べると、多くのケースで「食事療法」「毒素排泄」「灰+光線療法」が勧められていることがわかります。ケイシー療法によってがん治療に取り組もうとするならば、これらをしっかり理解することが必 須です。われわれ自身がケイシー療法によるがん治療を試みる場合も、これらの治療 法に取り組むことになります。特に「灰+光線療法」はケイシー療法におけるがん治 療の中心的な治療法であり、ケイシーが指示した製法で作った特殊な灰を服用し、その後で光線を当てるという方法ですが、最近になって治療上の大きな発展があった治療法でもありますので、この節で詳しく解説することにいたします。
食事療法
- 豚や牛などの肉類を控え、特に獣肉の脂は極力体内に取り込まないようにする。
- 体を酸性にする食べ物を避け、アルカリにする食べ物を適切に食する。
- 野ウサギが食べるような新鮮な緑の野菜を(できるだけ生で)食べる。
- 地下で塊を作る根塊類(芋類、カブ類など)は控える。
後述の「灰+光線療法」にしても、それが期待する効果を発揮するためには、食事療 法と毒素排泄で血液を浄化しておくことが必須です。 ケイシーの勧めたがん治療のための食事の典型は、
- 朝食には:柑橘系の新鮮な果物、または消化の良い穀物(シリアル)
- 昼食には:葉物を中心にした新鮮な生野菜、
- 夕食には:温野菜と消化しやすい少量のタンパク質と穀物
という組み合わせになります。 朝食には、柑橘系のものと、穀物系(シリアル)を交互に食べることを勧めるケース もかなりあります。たとえば、月、水、金は柑橘系の果物にし、火、木、土は穀物系 にし、日曜は好きな朝食にするといった感じにします。もちろん、もっと厳密に、1、3、5……の奇数日は柑橘系にし、2、4、6……の偶数日は穀物系にするといった方法も あります。体調を観察して、自分に合う食べ方を見つけてください。 また柑橘系の果物は、穀物と一緒に食べると酸性食品になってしまいます。柑橘系は 穀物とは同時に食べてはならないことを覚えておきましょう。 昼食には、新鮮な生野菜(特に葉物)が勧められています。これを、本人の消化力に 合わせて、細かく刻んだり、あるいは、ミキサーにかけて流動食のようにするという ことを行います。特に血液を浄化する野菜であるレタス、ニンジン、クレソン、セロ リを強く勧めています。またレタスは色の白いものよりも、緑の濃いものを選びます。
「ウサギのように緑の野菜を食べていればがんにならない」というのがケイシーの主張 です。ときどきそこにゼラチンを加えるなら、ケイシー流の昼食として完璧です。がんを治そうと思うなら、昼食のほとんどが新鮮な生野菜になるように工夫します。 夕食には、消化しやすい温野菜と、体の要求に応じて少しばかりの魚あるいは鳥、ラム(羊)という組み合わせをメインにします。豚肉・牛肉は原則的に禁止です。特に、 豚肉・牛肉の脂はがんを喜ばせる食べ物であると心得ましょう。穀物はかなり消化力を 要する食べ物ですので、本人の消化力が落ちているような場合は、お粥にするといった工夫が必要です。
毒素排泄
ヒマシ油温熱パックとコロニクス(腸内洗浄)による毒素排泄はケイシー療法の基本 となる治療法であり、既に良質の書籍や資料が刊行されていますので、ここではがん 治療に絞って解説することにします。ヒマシ油温熱パックとコロニクスについて詳し く知りたい方は次の書籍あるいは資料を入手してください。
- 福田高規著『人生を変える健康法』(たま出版) ケイシー療法の優れた入門書。 ヒマシ油パックについても詳しく説明されています。
- ECCJ ビデオ講座(DVD 版)『実践!ヒマシ油湿布&オイルマッサージのやり方』 福田先生によるヒマシ油パックの実技解説。
- 光田 秀著『美しく生まれ変わるレシピ』(総合法令) コロニクス(腸内洗浄) について詳しい説明があります。
ニュースレター16号『コロニクス(腸内洗浄)のススメ』 リーディングを調べてみると、がんのリーディングを受けた104人のうち、コロニクスを指示された人は13人、ヒマシ油パックは9人、ヒマシ油のマッサージは2人でした。がんの部位別に調べてみると、ヒマシ油パックとコロニクスは上皮性組織のがんに勧められるケースが多いことがわかります。コロニクスの頻度は、週に1回または月に1回のペースが勧められています。がん治療に取り組む方で毒素排泄が必要だと思われる場合は、まずは月1回のペースでヒマシ油パックとコロニクスの組み合わせを実行させることをお勧めします。具体的には、月1回のペースで、3日間のヒマシ油パックを行い、その翌日にコロニクスを行うようにします。これによって毒素の排泄が促され、体内が大いに浄化されるはずです。ただし、高齢の方は、コロニクスの代わりに小児用緩下剤である「キャストリア (Fletcher’s Laxative for Kids)」を少量頻回に服用して、毒素排泄を促す方が良いでしょう。肝臓機能を高めることは「灰+光線療法」が効果を発揮する上で必須条件です (19-4)。そういう意味で、肝臓機能を高めるヒマシ油パックは、がん治療にきわめて重要です。
炭素灰+光線療法(フラーレン・フォトセラピー)
ケイシー療法におけるがん治療の中心である「炭素灰+光線療法」について説明します。 エドガー・ケイシーは半数以上のがん患者に対して、ケイシー自身が製法を考案した特殊な薬用灰(「活性灰」または「炭素灰」)を服用し、一定時間待機した後に特定の光線(多くは紫外線と紫光線、まれに赤外線とエックス線)を特定の部位
(多くは脊柱の神経叢)に照射する方法を勧めました。 これは、既存のいかなる医学的治療法あるいは代替療法にも見られないケイシー独自の療法であり、しいて名前を与えるなら、「(炭素/活性)灰+光線療法」と呼べる治療法です。ケイシーはこれをがんの中心的治療法に位置づけています。リーディングをもとにその作用機序を推測すると次のようになります。
- 薬用灰(活性灰および炭素灰)は服用後すぐに体内に吸収され、血液中で少しずつ酸素を放出しながら血管内を移動する。
- 服用後、数分から 30 分くらいの間に、がんの病巣を支配している神経叢と血管に薬用灰が到達(あるいは集合)する。
- このタイミングでそれらの神経叢(または血管)に薬用灰(のエネルギー準位)を励起するのに適した光線を照射すると、薬用灰はゆるく結合していた酸素を血流 中に急激に放出する。
- 放出された酸素は血流によってがんの病巣まで運ばれ、がんの増殖転移を抑制するとともに、嫌気性化しているがん細胞を酸素によって破壊する。
このように薬用灰を服用後、適切な光線を適切な部位に当てることで、その薬用灰は目的とする領域に酸素を放出し、それによってがん細胞を破壊するのです。 この特殊な働きをする薬用灰として、ケイシーは「活性灰 (Animated Ash)」と「炭素灰 (Carbon Ash)」という 2種類を考案しました。
フラーレンとは何か
フラーレンは、1985年に3人の物理学者によって発見された炭素化合物で、右図に示すように、60個の炭素がサッカーボールのような形に配置された構造になってい ます。 当初は真空状態でグラファイトにレーザー光線を当てて蒸発させることでフラーレンが製造されましたが、こ の方法によって得られるフラーレンの量は微量であったために、当時グラム当たりの価格は金の 10 倍もしたよう です。その後 1990年にドイツでアーク放電により大量に フラーレンを合成する方法が発見され、半導体や医療分野などさまざまな分野でフラーレンの利用研究が可能になりました。 A.R.E.のケイシー研究者らは、このフラーレンの製造法がケイシーが半世紀前に述べていた炭素灰の製造法と同じであることに気づき、「炭素灰」がフラーレンとほぼ同一物質であることを明らかにしました。さらに、彼らは大胆にも、進行したがん患者で、ケイシー療法に信頼をおく人達に対して、「フラーレン+光線療法」を試し始めたのです。その結果は驚くべきもので、たとえば、私が直接連絡をとったジャメール氏は、7年前に悪性リンパ腫が見つかった時には既に肺、骨、脳に転移した末期の状態だったそう です。病院でただちに抗がん剤の治療が開始されましたが、体への負担があまりに大きく、続けられませんでした。そこで体への負担のもっと少ないモノクローナルという化学療法に切り替え、それと同時に、ケイシーの勧める「フラーレン+光線療法」、ヒマシ油パック、アップルブランデーの吸入を開始しました。すると、そこから急速な回復が始まり、5年前の検査ではがんが消えているとされました。その後も定期的に検 査を受けていますが、がんの徴候はまったく見られず、今も良好な健康状態を維持し ているそうです。 A.R.E. の研究者によれば、ジャメール氏以外にも、乳がん、前立腺がん、悪性脳腫 瘍、悪性リンパ腫、肉腫、骨がん、子宮がんなど、さまざまなタイプのがんに試して優れた成果を挙げているということです。
光線を当てることで酸素が放出される
さて、ケイシーががん治療のために考案した炭素灰ですが、ケイシーはその効果をさらに高めるために、多くのケースで、服用後に光線を当てることを指示しました。具体的には、がんの病巣近辺にではなく、がんに血液と神経を供給している部位に対して紫外線か紫光線を当てることが指示されました。状況によって赤外線やエックス線が勧められることがありましたが、ほとんどの場合、紫外線か紫光線になっています。ケイシーによれば、光線を当てることで血流中に酸素が放出され、がんを破壊する力が高まるのです。また、紫外線を照射する場合は、約半数のケースで、光源と身体の間に緑色のガラスを置き、そのガラスを透過した緑色の光を当てるよう指示しています。これによって癒しの波動がさらに高まるとされます。紫外線を照射する時に緑のガラスを使用する理由を次のように述べています。
緑色の光線がフラーレンを励起する
ケイシーは、炭素灰(フラーレン)を服用した後で、しばらくして体の特定部位(がんの状態によって決まる)に光線を当てることを指示していましたが、それがどのようなメカニズムで作用するのか、謎のままでした。しかし、炭素灰がフラーレンと同 一であるという認識を得たことで、光線を当てる意味が明らかになってきました。また、ケイシーが光源として水銀石英ランプ (Mercury Quartz Lamp) と緑色のガラスの組み合わせを多用した理由も明らかになってきました。
手前の紫外線発生装置からの紫外線が緑 のフィルターを通して患者さんの背部に 照射されている。
紫外線 vs 紫光線(バイオレットレイ)
ケイシーは、炭素灰(フラーレン)を励起するために、ほとんどの場合、紫外線または紫光線を使用していますが、その比率を調べてみると、3対1の割合で紫外線を用いることの方が多くなっています。稀にどちらか一方(大抵は紫光線)が明示的に指示されることもありましたが、基本的に紫外線と紫光線はどちらを使っても良さそうです。紫外線が灰に直接作用するのに対し、紫光線は、施術部位の血行を局所的に増大させるという形で、灰に間接的に作用するようです。そのため、効果という点では、 紫外線の方が優位にあるようですが、使い勝手、操作性という点では紫光線に分ぶがあります。具体的には、(肺がんなど)照射部位が複数あるようなケースでは、紫光線が好まれ、照射部位が脊柱の一部に固定されるようなケースでは紫外線が用いられ ると考えられます。紫外線は体からの距離を固定しなければならないことと、体の照射部位を紫外線光源に向けなければならないなど、家庭療法的に利用するにはやや難しい面があります。 また、作用という点では、紫光線よりも紫外線の方が倍くらい強いらしく、紫外線を当てる時間は通常1分から1分半、せいぜい2分であるのに対し、紫光線は2分から3分、長い場合で5分くらい当てるよう指示されるのが一般的です。 家庭で行う場合は紫光線が便利でしょう。治療院で行う場合は、紫外線+緑ガラスの組み合わせが良いかもしれません。あるいは「赤外線+緑ガラス」という組み合わせも勧められます。
赤外線+緑ガラス
がんに対する光線療法の全体の割合からすれば、わずか7~8%くらいしかありませんが、骨がんや白血病など造血部にかかわるがんの場合は、骨格に対して炭素灰(フラーレン)服用後に赤外線を当てることが指示されたケースがあります。照射する場所は背骨や肋骨、あるいは骨盤が主で、照射時間は20分から30分、長い場合で1時間程度になります。次の皮膚がんの女性は、活性灰を服用後紫外線を当てるように指示されましたが、1週間に1度は、紫外線の代わりに赤外線と緑ガラスの組み合わせを指示されました。
待機時間と照射部位と照射時間
フラーレン・フォトセラピーでもっとも頭を悩ますのが、フラーレン服用後、光線を当てるまでにどれくらいの待機時間を設けるのか、また、体のどの部位に、どれくらいの時間照射するのか、ということです。同じ部位のがんであったとしても、リーディングが実際に指示している待機時間や照射部位はいくらかバラツキがあり、なかなか確信をもって待機時間や照射部位を決 めることができません。しかし、部位別に調べるとそれなりの類似性がありますので、とりあえず、リーディングが最も多く指示した待機時間と照射部位をもとに、(典型的な)待機時間と照射部位を示しておきたいと思います。この表に示すものとはかなり 異なるパターンが指示されるケースもあることを覚えておいてください。この表に示されていないがんについては、各自で解剖学を調べ、照射する部位を知識と祈りと直感によって推測してください。
部位 | 待機時間 | 光線 | 照射部位 | 照射時間 |
---|---|---|---|---|
喉 | 5~10分 | 紫光線 | 喉および側頭部 | 3~5分 |
肺 | 5分 | 紫光線 | わきの下から体側 肺の裏 |
各5分 各1分 |
肺 | 5分 | 紫外線 | 頸椎下部、胸椎上部 | 2~3分 |
胃 | 30分 | 紫外線 | 胸椎6~9番辺り | 2~3分 |
乳房 | 30分 | 紫外線 | 腕神経叢と太陽神経叢 | 2~3分 |
子宮 | 15分 | 紫光線 | 胸椎から頸椎にかけて | 2~3分 |
大腸 | 5分 | 紫外線 | 胸椎9番から腰椎にかけて | 2~3分 |
直腸 | 5分 | 紫外線 | 腹部および仙骨 | 2~3分 |
腎臓 | 10分 | 紫外線 | 胸椎下部から腰椎 | 1分 |
腎臓 | 10分 | 紫光線 | 腎臓の前面および背面 | 各2分 |
皮膚 | 30分 | 紫外線 | 太陽神経叢を中心に背骨全体 | 3~5分 |
皮膚 | 30分 | 赤外線 | (同上) | 20~30分 |
皮膚 | 30分 | 紫光線 | (同上) | 3~5分 |
リンパ | 30 分 | 赤外線 | 肋骨、背骨、骨盤など | 30~60分 |
白血病 | 15~30分 | 紫外線 | 背骨および肋骨 | 1分 |
白血病 | 15~30分 | 赤外線 | (同上) | 30~45分 |
肉腫 | 20~30分 | 紫外線 | 部位に応じて異なる | 1分半~3分 |
肉腫 | 20~30分 | 紫光線 | (同上) | 5~10分 |
肉腫 | 20~30分 | 赤外線 | (同上) | 30分~45分 |
骨 | 30分 | 赤外線 | 体の前面、背面、骨盤 | 30分 |
脳腫瘍 | 10分 | 紫外線 | 患部に向けて | 1~1分半 |
フラーレン・フォトセラピーの手順
必要なものがすべて揃ったところで、実際のやり方を説明します。この方法は一人で実行することができません。施術を手伝ってくれる人が必要です。また紫外線を扱う場合、操作する人は紫外線用のゴーグルを装着するなどの安全策を検討してください。紫外線あるいは赤外線を当てる時は、光源を体から少なくとも 1メートル離し、体と光源の間に緑のガラス(厚さ 6 ミリ、サイズは 25 センチ× 30 センチ程度)を体から35センチくらい離れたところに設置します。
- 紫外線または赤外線を使用する場合は、フラーレン服用前にあらかじめスイッチを入れておき、光源の安定出力に達する時間が照射時刻に間に合うようにしておく。
- フラーレンを入れたカプセルを開けて、フラーレンを舌の上に出し、少量の水(グラス半分)で飲み込む。(フラーレンを 1 日 1 回服用する場合は、同じ時間帯に服用するようにする。)
- がんのタイプによって決まる待機時間だけ体を安静に保つ。この間に、照射できるように体の照射部位を光源に向けて露出させ、体をベッドに横たえるなどの準備をする。
- あらかじめ決めておいた照射時間だけ光線を当ててもらう。
- しばらく安静を保ち、癒しの波動によってがんが消えていくことを思い描く。
フラーレン・フォトセラピーを開始してしばらくは、光線の照射時間を半分くらいに し、徐々に照射時間を延ばし、一ヶ月後くらいに本来の照射時間になるようにします。 神の創造エネルギーに同調させることに他ならないということを覚え よ。これのみが癒しである。それを薬によって達成しようとも、あるいはメスや他の 手段によって達成しようとも、それは生ける細胞力の原子的構造を、その霊的遺産に 同調させることである。」(1967-1) と語りました。
オオバコでがんが治る!
エドガー・ケイシーは、乳がん、喉頭がん、腎臓がん、皮膚がん、白血病、肉腫などのさまざまながんに対して、オオバコ を使った治療法を補助的に勧めています。ケイシーはさまざまなハーブを使用しますが、がん治療に関しては、オオバコが もっとも多用されています。この節ではオオバコの利用法について説明します。 オオバコの使い方としては、軟膏(乳液)、お茶がありますので、用例の多い順に説明したいと思います。
オオバコ軟膏(乳液)の作り方と用法
ケイシーがオオバコの用法としてもっとも多く指示したのが、 オオバコから軟膏(乳液)を作って、それをがん巣の近くに塗り込むというものです。 皮膚に直接塗るという用法のためか、皮膚がんや乳がん、肉腫、悪性リンパ腫、白血 病など、がんの病巣が体表に比較的近いがんに用いられているようです。 製法に関してケイシーは次のように指示しています。
オオバコ軟膏を肉腫の小塊が示されている部位に塗る。オオバコの柔ら かい葉を細長く切る。オオバコのしっかりした葉ではなく、柔らかい部分を 使う。約半パイント(約 1/4 リットル)になる量を切ったなら、そこに約半パイントのスイートクリームをかける。ほとんど沸騰する辺りまで加熱する。 これを軟膏として患部に塗るのである。
以下のような混合薬を調合する。普通のオオバコを集める。できれば新 鮮で緑のものが良い。オオバコの葉を潰す―根は含めないが、非常に細かく 刻むならば根を含んでも良い―葉を徹底的にすり潰したならば、それと同量のクリームまたはバター脂肪を入れる。クリームを使用する場合は、サワークリームではなく、スイートクリームにする。さもなければバター脂肪のオ イルにする。これを重量ベースで同量混ぜる。これを一緒に加熱沸騰させる。充分に加熱する、あるいは沸騰し始めたところでたっぷり15分は撹拌を続ける。冷めるまで放置したならば、それを軟膏として使用する。
これを拭き取るときには、同量の樟脳化オイルと複合安息香チンキ(ベン ゾインチンキ)を混ぜたもので拭き取る。これらは良く振って混ぜること。オ オバコ軟膏を拭き取るときには、これらの混合オイルを使用する。
オオバコを用意する。ハサミで、オオバコの葉の柔らかい部分をとても小 さく、あるいは短冊状に切る。葉の厚い部分ではない。これを容量で 1 パイント(約半リットル)ほど用意し、それを 1 パイントの容器に詰める。これ だけの量を、(生)牛乳を静置すると上に分離して採れるクリーム 1 パイント 分に入れる。これを加熱し、そしてガーゼの上に広げる。これを肺の前と後 ろに当てる。できれば、これを毎日少なくとも1回は取り替える。
ほぼ同じような製法が語られていますが、手順をまとめるとおおよそ次のようになります。使用する容器には金属製のものは勧められないようです。ガラス容器か、琺瑯(ホーロー)加工されたものを使ってください。
- オオバコの若葉あるいは葉の柔らかい部分を 4 分の 1 リットルから半リットル分採取する。
- 集めたオオバコの葉を細かく切り刻むか、すり潰す
- 刻んだ(あるいは、すり潰した)オオバコを別の容器に移し、そこに同量のスイートクリームを混ぜる。
- これを撹拌しながら 15 分程度煮込む。
オオバコ軟膏のベースになるものとして、ケイシーはスイートクリームを勧めています。スイートクリームは、生乳を静置しておくと上に分離してくる乳脂肪分のことです。日本で一般に市販されている牛乳は、乳脂肪が分離しないように均一化処理さ れていますので、静置しても乳脂肪が分離することはありません。酪農家の所に行って生乳を分けてもらえれば、自宅でスイートクリームを得ることができますが、それができるは一部の人に限られるでしょう。調べたところ、スイートクリームは含有される乳脂肪分が 18%くらいから 40%くらいまでの生クリームを指すようですので、おそらく、市販の乳脂肪分の高い「純粋の 生クリーム」は、われわれの用途に使えると考えられます。ちなみに、サワークリームは、生乳から採れる乳脂肪を乳酸発酵させたものを指し、こちらはオオバコ軟膏の材料として使えません。いずれにせよ、これらの材料から作られたものがオオバコ軟膏(乳液)です。使い方 は、1 日に 1 回から数回、オオバコ軟膏を患部近くに擦り込み、上からガーゼのようなものを当てるか、さもなければ、オオバコ軟膏そのものをガーゼに広げ、それを患部近くに貼ります。 オオバコは新鮮なものほど、また柔らかい葉の部分に有効な成分が多く含まれているようです。
オオバコ茶の作り方と用法
オオバコ軟膏(乳液)は体の表面近くにあるがんに用いられましたが、腎臓がんや膀胱がんなど泌尿器系のがんに対しては、オオバコ茶が有望です。オオバコ茶の作り方と用法については、次のように説明されています。これらを体の諸力から清めるために、オオバコ茶の内服も行う。オオバコの柔らかい上部の葉と特にこの時期であればオオバコの種と一緒に、これらを半々にしたものからお茶を作る。半パイント(約 1/4 リットル)のカップ にこれらを満たし、それを 1 クォート(約 1 リットル)の蒸留水または雨水に入れる。金属容器ではなく、琺瑯(ホーロー)またはガラスの容器だけを 使用すること。これを全量が半分になるまで、つまり液量が半パイントになるまで、加熱する。これをお茶として飲むのである。毎日 4 回小さじ 1 杯分を服用する。毎食後と就寝時に服用するのである。これは冷所に保存する。 少し酸っぱくなってきたなら、捨てること。しかし、酸っぱくなる前に、この全量を服用することになるはずだ。これには保存料を加えない方が良い。 というのも、それによって変質するからである。このようにお茶といっても、たっぷり飲むわけではなく、オオバコの葉を煎じたものを食後および就寝前に小さじ 1 杯分ずつ服用するといった感じです。
以上の文章はNPO法人日本エドガーケイシーセンター会長の光田秀氏作成の冊子の一部分を許可を得て掲載しております。